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2006'09.11.20:24

僕のなかの壊れていない部分

白石一文『僕のなかの壊れていない部分』 読了


出版社に勤務する29歳の主人公は才色兼備のスタイリスト、子持ちのバーのママ、SMプレイ相手の人妻の3人と付き合いながら、その誰とも深い繋がりを結ぼうとしない
そして自宅アパートには鍵をかけず行き場のない若い男女2人を自由に出入りさせている
幼い頃に両親の愛情を受けられなかったトラウマから、驚異的な記憶力を持つ主人公は常に生まれてこなければよかったという絶望感を抱き続ける
生と死、愛と家族を突き詰める傑作
ということになってます

なんとも説明のしようのない一冊
全体的な個人的評価は高くない…というか低いです
やたら色んな作家からの小難しい引用を引っ張り出して継ぎ接ぎした感じ
作者が好きなのか主人公のキャラクター設定なのか知らないが三島由紀夫に関するものが多くて若干鬱陶しい…
主人公はひたすらに情けなく、甘ったれで意気地がなく、屁理屈ばかりで自己中心的な協調性のない男

生と死が一番のテーマらしく、何度となく生きる意味や死ぬことに関して書かれている
その中でも主人公の台詞の中でどうにも独りよがりで腹立たしい件がある
「生まれてこなければよかった」「誰も生んでくれなどとは頼まなかった」「こんなことなら死んだ方が楽だ」等と、のたまう主人公に「だったら死んでみろよ」と逆説的に声をかける人たちに対するもの
彼らは逆説的な言葉の後、親身に話を聞き懸命になぐさめ励ますのだが、それにたいしてこいつは

そうした彼らの、当の最初の言葉にいつも失望した。(中略)
「生まれてこなければよかった」からといって「じゃあ死ねよ」と言われる筋合いはない。(中略)
そんな乱暴な言葉を口ずさむならば、せめて、「だったら一緒に死んでやるよ」くらいのことは言ってくれてしかるべきだろう。


この人は何言っちゃってんの?
言われる筋合いがないぐらいなら端から他人にそんなこと言うなよ
同情してくれないからと言って逆切れかよ…
大体なんで生まれてこなければよかったと思ってるような人間のために一緒に死んでやらなきゃならないんだ?
この主人公は終始こんな感じで「自分が一番不幸な悲劇の人」的な考え方
しかも、考え方が噛み合わないと育った環境がまるで違う元々違う種類の人間だからといった決め付け
親切や優しさから声をかけてくれる人には誰彼かまわず噛み付き
あんたはわかってないと全否定
そのくせ、物語の最後の方ではお決まりのように自分の過去を吐露し、甘えを見せる
読んでいて確実にイライラします
せめてもの救いはハッピーエンドで万々歳といった終わり方ではなかった点ぐらい

それでも、やたら理屈っぽいところや、頑ななまでに頑固な面、何事も否定的な面でも考えること、結婚に関する意識なんかは、ほんの少しでも似ている部分が自分にもある気もする
だからなおさらにイライラする
それだけに自分をよく知る人物には決して読ませたくない一冊です(汗
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